今回は、翻訳のお仕事を獲得する手順の一つをご紹介します。
私は翻訳学校に通ったり翻訳会社に勤務した経験がなかったので、完全未経験からのスタートでした。
いろいろと調べながらアプローチして、今では安定して暮らせるくらいにはなったので、そんな経験がみなさんの参考になればと思い記事にしました。
なるべく簡潔にまとめましたが、少し情報が多いと思われたらすみません^^;
それでは、本題に入ります^^
まず準備すること
パソコン
翻訳家にとってパソコンは欠かせません。
まだ持ってないという方は、パソコンを購入することから始めましょう。
パソコン選びのポイントは、翻訳のキャリアをどこまで極めたいかによって変わってきますが、
「メモリ12GB」、「CPUは5」を満たしたノートパソコンがあれば、まあ何とかなります。
ただし、記事の最後に紹介している翻訳ツールの使用や、字幕翻訳にも挑戦したいという方にとってはもう少し高めのスペックが望ましいです。
私はもともと趣味でもイラレなどを使うことが多いので、スペックが少し高めの Surface Laptop4 (16GB/Core i7) を使用しています。ただ、翻訳だけであれば上記のスペックを満たしていれば全く問題ないです。
履歴書
仕事の応募には履歴書が必要です。
実際に私が使用する履歴書をもとにテンプレートを作成したのでぜひご活用ください^^
翻訳専用のメールアカウント
Gmail のビジネスアカウント(無料)で大丈夫です。
銀行口座
普段使いの口座でも問題ありませんが、専用の振込口座を開設しておくと確定申告の際に整理が楽になります。
また、仕事の幅を広げるには海外の翻訳会社にもアプローチすることが有効です。その場合、ドル建てやユーロ建てで報酬を受け取ることになるので、為替手数料の安い口座を準備しておくとよいでしょう。
私は業界最安の『Wise』を外貨報酬の受取口座として使用し、好きなタイミングでビジネス口座に日本円として出金しています。リアルレートが適用されますし、土日祝日関係なく5分ほどで送金できるのでかなり助かっています。これらすべて踏まえても開設費・維持費がすべて無料な為、外貨受け取りは正直これ一択でいいと思います。
下の記事では、Wise(およびPayoneer)の手数料や利用方法について少し詳しく説明しています^^
記事:『外貨建ての給与 – お得な受け取り方法 (Payoneer & Wise)』
翻訳情報サイトの活用
まずは翻訳情報サイトに登録しましょう。
翻訳情報サイトとは、翻訳家に特化したコミュニティサイトのことで、求人情報はもちろん、質問コーナーを通じてさまざまな悩みを解決したりできるプラットフォームです。
この記事では、最も評判が高い国内・海外のサイトを3つご紹介します。
Amelia(アメリア)
『Amelia』は日本最大の翻訳情報サイトで、非常に多くの翻訳会社の求人が掲載されています。
Amelia のメリットは何といっても未経験OKの求人が数多く募集されていることです。
試しに実際に Amelia で「未経験可」に絞って検索すると、募集求人が62件もヒットします。
ちなみに私も Amelia の会員です^^
他にもコミュニティ機能がとても充実していて、翻訳に関するさまざまな悩みを質問できるコーナーも用意されています。翻訳分野の決め方や、確定申告に関する質問まで、ベテラン翻訳者が親切に回答してくれます。
そんな超優良サイトの Amelia ですが、登録には入会費(5,500 円)と年会費(16,500 円)の支払いが必要です。
ただし 22,000円という額は、仕事を獲得してしまえば1日で取り返すことも可能なので、私的には登録しない手はないと思います。ただ、この辺はご自身の判断で決めましょう。
Proz.com
Proz.com は海外の翻訳コニュニティサイトです。
世界中の翻訳会社が求人を掲載しているため、募集求人が多いのが特徴です。
また、無料版でほとんどの機能が利用できるので始めやすいのもメリットです。
海外の翻訳会社がほとんどなので、物価の高い国に絞って応募することで、日本の翻訳会社と比べて高い翻訳単価を得ることも可能です。
注意したいポイントは、翻訳会社とのやり取りがすべて英語になる点です。また、英語の履歴書(英語では、”CV”や”Resume”と呼ばれます)を求められるので、こちらも準備が必要です。英語のメールに自信がない方は、まずはアメリアで日本の翻訳会社と契約して安定した収入を得ることも検討しましょう。
Translators Cafe
Translators Cafe もProz.comと同様に、海外の翻訳コニュニティサイトになります。
機能面ではProz.comとは大きな違いはありませんが、日本語表示が可能なので初めての人には扱いやすいかもしれません。こちらも無料版で大体のことがカバーできるので、まずは登録することから始めましょう。
翻訳テストを受ける
翻訳テストとは、求人に応募した後に翻訳会社から送られてくるテストです。
だいたいの翻訳会社が実施しており、こちらのテストに合格すれば、晴れて翻訳者として登録してもらえます。
私の経験から、原文300字程度のテストが多い気がします。最初のうちはどんな翻訳が求めらているのかイメージが湧きづらく、なかなか合格できないことが多いです。
フィードバックをくれる翻訳会社もあるので、まずはテストを受けながら感覚を掴んでいくのが良いかと思います。
ただし、一度不合格になった翻訳会社のテストは1~数年間再挑戦できない場合がほとんどです。やみくもに受けて不合格を続けると、かえって自分の首をしめてしまうので、まずは2~3社に挑戦して改善点を確認してから次のテストに挑戦しましょう。
また、テストの合格率を上げるために試したいのが、翻訳の書籍で基本を学ぶということです。
翻訳の基本が学べるおすすめ書籍
翻訳には決まった正解がないため、最初は迷ってしまう事が多いです。
その悩みを解決するためにおすすめしたいのが『翻訳スキルハンドブック』という書籍です。
この書籍では、定番の翻訳パターンや英文の自然な訳し方が例文と一緒に紹介されていて、すぐに実践できるのでとても効果が大きいです。また、翻訳作業の基本的な進め方も学べるので、これ一冊で翻訳のいろはをカバーできます。
翻訳テストに合格したら
翻訳テストに合格したら、翻訳会社から契約書類がメールで送付されます。
主に、契約内容が記載された契約書と、守秘義務が記載された秘密保持契約書が含まれています。
これらの書類に署名してメールで返送すれば、契約が締結されます。
契約完了後は、翻訳会社からの翻訳の依頼を必ずチェックして、積極的に翻訳を受注しましょう。
翻訳家として心がけること
お仕事を獲得したら、次の仕事につなげるための努力が必要です。
私は取引先の信頼を得るために、普段から以下のことを心がけています。
- 顧客のメールには1時間以内に返信する。
- 自信のない仕事は受けない(誠実に、正直に)。
- コミュニケーションを大事にする。
誰にでもできることですが、自分で決めたルールに救われることが何度もあります。
また、翻訳のお仕事は納期や誤字に非常に厳しい世界です。時間管理や翻訳の見直しなどを徹底し、もし納期に間に合わない場合は、早めに相談するようにしましょう。
翻訳ツールは必要?
翻訳ツールとは、翻訳の効率化ツールです。
『Trados Studio』や『MemoQ』が最も有名で、求人の応募条件にもこれらのツールが指定されていることが多いです。
そのため、翻訳家の9割以上は何かしらのツールを所有していると思います。
絶対に必要というわけではないですが、翻訳ツールがないと仕事の幅がせばまるのも事実です。
ただし、決して安いツールではないですし、翻訳ツールのライセンスを貸してくれる翻訳会社も少なくないので、最初はそういった案件をこなしながら、投資すべきタイミングで購入しても良いと思います。
さいごに
いかがでしたか?^^
今回は、翻訳で仕事を得るまでの手順を紹介しました。
以下のように経験を積んでから独立するという方法もありますが、私自身が経験してないので何もお伝えできません (^^;)
① 翻訳会社に派遣やバイトとして勤める。
② 翻訳学校に行って翻訳会社に就職する。
Ameriaに登録するという方は、コミュニティで質問してみると良いかもしれません^^
きっと経験豊富な先輩方からアドバイスがもらえると思います^^
質問などありましたらコメントでお知らせください^^
それでは、ごきげんよう!
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